こんにちは、チコットです!
<この金額はおかしい>とは簡単に言えません。取引先・材料価格・流通事情に通じていたら、ある程度のあたりは付けられるかもしれませんが、大量にある案件の経費すべてに通じている人はいません。私もそうでした。
ただ、その案件の最終決裁権限者が変わるギリギリの金額は、<おかしいかも?>と思ってチェックしてみたほうがいいです。
最終決裁権者の変わり目とは
どの会社でも、案件の受注・発注を決定するには何人かの管理職が案件を精査します。
その一番最後に精査して案件の受発注を決定するのが最終決裁権者です。
また最終決裁権者はその案件の金額帯で変わるのが一般的です。例えば
- 9,999,999円までは部長
- 10,000,000円~29,999,999円までは取締役
- 3000万円以上は社長
な、感じです。
なので最終決裁権者の変わり目とは、999万円とか2999万円とかの上位者に切り替わらないギリギリの金額のことを言います。だから<9が連続する金額>の案件を注意します。
なぜ変わり目に注目するのか
変わり目に注目する理由は、<上位者に見せたくない案件><上位者が判断を拒む案件>の可能性があるからです。
自分が案件を通そうとする部長になって考えてみてください。
ちょっと難がある案件だけど自分の権限範囲で通したい。だけど金額は1500万円・・・
999万円と501万円に分けて通したくなりませんか?
今度は取締役の立場で考えます。
部下の部長が難のある案件を持ってきた。1500万円なので自分の決裁範囲になっているが自分はリスクを取りたくない・・・
部長に<999万円と501万円に分けて決裁に廻しなさい>って言いたくなりません?
だから9が連続する金額は要チェックです。隠す側の気持ちになると、納得できると思います。
更に追加してチェックすること
変わり目の金額を見つけたら、私は次のことも確認しました
- その金額の受注先・発注先に対して、同時期に別案件での受発注がないか
- その金額の受注先・発注先に対して、追加の受発注をしていないか
- その金額案件の担当者に同様の事例がないか
元々大きな金額を分けるのですから同じ受発注先への案件があるでしょうし、或いは分けてから発覚しないように一方を普通に計上してから次の月に<追加>の形にしてだすこともあります。
見つけた被疑案件の担当者について、過去の案件も見てください。同じような変わり目ギリギリの案件があればかなり心配です。
ただ、担当者によっては<前任からこのやり方を教わってきたので正しいと思ってた>
ということもあります。詳しく聞き取りするとともに案件の詳細調査が必要です。
上司へ報告
私 「・・・という理由で、決裁権者が変わる金額帯もチェックする必要があります」
上司「今まで出した案を関数式やマクロにして、それを全部いれたチェックファイルみたいなのを作れますか?」
いや、絶対に重くなるからそれ。元々効率のいい関数式の組み方なんて、してないんだから。
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